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戦争の悲劇 回って見て 被爆地・「回天」ルート提案 周南の高1椎木さん コンテスト2位

 AICJ高(広島市安佐南区)に通う周南市の椎木双葉さん(16)が、観光による活性化プランを競う「高校生まちづくりコンテスト」(玉川大などでつくる実行委員会主催)で2位に選ばれた。特攻兵器「回天」の訓練基地跡がある周南市の大津島に着目。広島市中区の原爆ドーム周辺で外国人観光客に意識調査もし、被爆地と大津島で平和の尊さに触れてもらう周遊ルートづくりを提案した。

 コンテストには296件の応募があった。同高1年の椎木さんは、2月に同大であった決勝大会で最高賞に次ぐ学長賞を受賞した。

 戦争などの悲劇の現場を訪ねる「ダークツーリズム」を提言した。広島市に来た外国人が、大津島や被爆地の長崎市、特攻隊基地のあった鹿児島県南九州市知覧町まで向かうルート案を発表。普及に向け、大津島での英語の説明文やウェブサイトの充実、自治体間の連携の必要性などを呼びかけた。

 1月に原爆ドーム周辺で訪日客86人に英語でアンケートした。「広島を訪れる外国人は歴史に関心が高いと分かった。ただ、回天については、ほとんど知られていなかった」と説明する。自ら発信しようと、回天と周南市を英語で紹介するサイトも作った。「回天の認知度が高まり、島を訪ねて平和の大切さを認識する外国人が増えたらうれしい」と意気込む。(井上龍太郎)

(2024年3月14日朝刊掲載)

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