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オスプレイ飛行 きょう以降再開 岩国市民 反発や不安の声

 岩国市の米軍岩国基地には、昨年11月の墜落事故の際に事故機とともに沖縄に向かったとみられるオスプレイ2機が駐機している。詳しい墜落原因が説明されないままの飛行再開に、市民から反発や不安の声が出た。

 岩国市によると、中国四国防衛局の柴山憲一企画部長が13日午後、市役所に穴水辰雄・基地政策担当部長を訪ね、再開方針を伝えた。穴水部長は「安全対策に万全を期し、住民に与える影響を最小限にしてほしい」と要請した。

 防衛省は、前日の12日に飛行停止措置の解除について福田良彦市長に説明し、飛行再開の時期は改めて伝えるとの考えを示していた。

 同市の市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」の久米慶典事務局長は「墜落原因となった特定部品について公表がなく、抜本的な対策も示されていない。拙速すぎる」と憤った。基地監視団体リムピースの田村順玄共同代表も「米国と国の説明をうのみにして、市は市民の安全に責任を取れるのか」と毅然(きぜん)とした対応を市に求めた。

 柴山部長は13日夕、山口県庁も訪問し、総務部の近藤和彦理事と面会。近藤理事は日米合同委員会合意を順守して運用し、安全対策に万全を期すなど地域住民に与える影響を最小限とするよう求めた。県によると、柴山部長は「飛行の安全確保が最優先であることを再確認し、安全確保に万全を尽くしながら慎重に進める」と回答したという。(川村奈菜、近藤結一、藤田龍治)

(2024年3月14日朝刊掲載)

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