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ゲノム解析 成果期待 放影研諮問委 被爆2世巡り

 放射線影響研究所(放影研、広島市南区)の科学諮問委員会は14日、研究内容に関する3日間の審議を終え、所内で記者会見を開いた。準備を進めている被爆2世のゲノム(全遺伝情報)解析を巡り、得られる成果を今後の研究に広く活用するよう求めた。

 会見では、共同座長で京都大大学院医学研究科付属ゲノム医学センターの松田文彦センター長がゲノム解析に関し「放影研の存在価値を決める大事な研究になる。エビデンス(科学的根拠)に基づく適切な政策立案に多大な貢献が期待できる」と強調。放影研の神谷研二理事長は「高度な科学的指導を参考に研究を進めたい」と話した。

 また松田センター長は放影研の広島大霞キャンパス(南区)への移転にも言及。「新たな共同研究の機会を多く得て、さらに発展するよう期待する」と述べた。

 科学諮問委は年1回あり、51回目。非公開での審議には日米の専門家9人が参加した。新型コロナウイルスの影響で、対面での審議は5年ぶりとなった。(山下美波)

(2024年3月15日朝刊掲載)

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