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8・6式典広島市概要 最多56ヵ国 大使ら参列 イスラエルが初

■記者 東海右佐衛門直柄

 広島市は21日、中区の平和記念公園で8月6日にある原爆死没者慰霊式・平和祈念式(平和記念式典)の概要を発表した。過去最多56カ国から大使たちが出席を予定。核兵器保有国ではロシアが10年連続で出席する一方で、昨年初めて参加した中国は欠席。事実上の保有国イスラエルが初めて参列する。

 市は146カ国に出席を要請し、昨年より1カ国多い56カ国が出席と回答。15カ国からはまだ連絡がない。「核兵器のない世界」を掲げるオバマ大統領が1月に就任した米国は昨年までと同様に出席しない。

 麻生太郎首相は日程を調整中。海外の要人では、国連総会のデスコト議長(ニカラグア)とマレーシアのマハティール元首相が参列する。

 式典は、例年通り午前8時から45分間。原爆投下時刻である8時15分、遺族代表の教諭西村知子さん(35)=安佐南区=と子ども代表の高南小6年来島圭介君(11)=安佐北区=が「平和の鐘」をつき、出席者が黙とうする。

 秋葉忠利市長の平和宣言に続き、子ども代表の矢野小6年矢埜哲也君(12)=安芸区=と、五日市南小6年遠山有希さん(11)=佐伯区=が「平和への誓い」を読み上げる。暑さ対策のテント席は昨年より1500席増やし、5500席。

 市役所で記者会見した子ども代表の矢埜君は「一分一秒でも早く、戦争のない世界にするために、広島の子どもとして平和の大切さを伝えたい」と誓っていた。

(2009年7月22日朝刊掲載)

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