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核廃絶の流れ この地から ユニタール総代表と若者 平和公園一帯巡り対話

 広島県内外の若者が、国連事務次長補で国連訓練調査研究所(ユニタール)のニキル・セス総代表(67)と平和について語り合うイベントが25日、広島市中区の平和記念公園一帯であった。歩きながら核兵器廃絶に向けた対話の重要性を学んだ。

 広島事務所が企画し、中学3年~大学生の14人が参加した。原爆慰霊碑や相生橋、原爆ドームを巡る道中で、学生たちは「軍拡競争はどうしたら止められるか」「平和な世界とは何か」などと英語で質問。セス総代表は「今の世界は過去の過ちから学んでいない。核兵器廃絶のために同じ机に座って交渉するべきで、平和だけが人類の生き残る道だ」と答えた。

 広島大1年の奥田弥陽乃(ややの)さん(19)=東広島市=は「若者とリーダーの対話が必要と助言してもらい、セス総代表自身が実践しているのが印象的だった。平和へのムーブメントを起こしたい」と誓った。

 セス総代表は27日にある、平和記念公園南側に移転した広島事務所の開所式などに合わせて来日した。25日は市役所で松井一実市長との面会もした。26日に県庁や原爆資料館を訪れる。(山下美波)

(2024年3月26日朝刊掲載)

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