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ユニタールのセス総代表に聞く 平和式典初参列に言及 「各国代表との対話楽しみ」

 ニキル・セス総代表(インド出身)が25日、広島市中区のユニタール広島事務所で中国新聞のインタビューに応じた。8月6日にある市の平和記念式典に今年初めて参列する可能性に言及。平和構築へ、各国の政府代表たちとの対話に意欲を示した。(山下美波)

  ―平和記念公園での若者との交流で何を感じましたか。
 参加者の心の中に燃える火を感じた。彼らのメッセージが全人類のDNAに浸透するようもっと声を発する必要があるし、それが広島の若者の重要な役割だ。

  ―セス総代表の平和への思いの原点は。
 軍医だった父が駐留する病院で、私も戦争で傷つき亡くなる人を見た。戦争で問題は何一つ解決せず、何という無駄な死を強いられるのかと感じた。戦争以外の方法で解決したい。今年の平和記念式典に参列する可能性は高い。各国の代表と8月6日に話すのを楽しみにしている。

  ―平和記念公園南側に移った新事務所で、何に力を入れますか。
 広島県から援助してもらい事務所を構えられたことに感謝している。新事務所は破壊された都市の復興を一望でき、平和構築と戦後復興について世界の人とより良いコミュニケーションをできる。紛争地がよみがえり、未来を築く実例として意味のある場所だ。今後は核軍縮や女性の起業支援などを強化したい。県内のさまざまな組織と協力を進める。

(2024年3月26日朝刊掲載)

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