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サミットの警備「大きな山登った」 森元・県警本部長が離任会見

 広島県警の森元良幸本部長(56)が3日、広島市中区の県警本部で離任の記者会見をした。警備を指揮した昨年5月の先進7カ国首脳会議(G7サミット)を「未踏の領域に分け入る困難な仕事で、団結して大きな山をよじ登るような経験をさせてもらった」と振り返った。

 サミットは最大時に約2万4千人態勢で要人警護などに当たった。「さまざまな部隊が緊密な連携を取り、隙のない重層的な警備をしてくれた」と強調。期間中のマイカー利用の自粛などを求めた県民に対し「警備を完遂できた一番の要因は協力を賜ったこと」と感謝した。特殊詐欺やサイバー空間の犯罪などを課題に挙げ「サミット同様に固く団結する塊となって立ち向かってほしい」と県警にエールを送った。

 広島市西区出身で2022年9月に就任した。警察署や交番などを回った際、里山や瀬戸内海の島など地域の多様性に触れたという。「広島を再発見できたことは大変印象深い。知り合った人との縁は大切にしたい」と語った。

 森元本部長は5日付で警視庁副総監に転出し、後任には警察庁外事課長の則包卓嗣氏(50)が就く。(山崎雄一)

(2024年4月4日朝刊掲載)

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