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被爆体験「証言者」「伝承者」 任命期間 無期限に 広島市

 広島市は本年度から、被爆体験の「証言者」と「伝承者」の任命期間を無期限にした。従来は1年ごとに更新していたが、毎年、続行を望む人が多く、更新は不要と判断した。

 対象は、自らの被爆体験を語る「被爆体験証言者」に加え、被爆者の記憶を受け継ぐ子や孫たち「家族伝承者」と第三者の「被爆体験伝承者」。原爆資料館啓発課は「伝承者事業が定着してきた。無期限にすることで末永く活動してほしい」としている。

 4月1日時点で被爆体験証言者は32人が活動。被爆者の高齢化に伴う証言者の減少が課題となっており、市は2012年度に被爆体験伝承者、22年度に家族伝承者の養成を始め、計264人が修学旅行生たちに講話している。(山下美波)

(2024年4月9日朝刊掲載)

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