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大和沈没79年 「惨禍伝える」 呉で追悼式

 呉市で建造された戦艦大和が鹿児島県沖に沈没して79年となる7日、同市上長迫町の長迫公園(旧呉海軍墓地)で追悼式があった。乗組員の遺族たちでつくる戦艦大和会の主催。遺族や関係者たち約250人が黙とうをささげ、慰霊碑前に設置された台に献花した。

 小笠原臣也会長は「ウクライナやパレスチナ自治区ガザでの惨状を目の当たりにし、後生に戦争の惨禍を伝える使命を改めて感じる」とあいさつ。37歳で亡くなった父、西治郎作さんの遺影を抱いた輝男さん(83)=倉敷市=は「戦地に向かう父の後ろ姿を今も覚えている。家族を残して世を去った無念はいかばかりか。戦争は二度とあってはならない」と悼んだ。

 大和は1945年4月7日、沖縄に向かう途中、米軍機の攻撃を受けて沈没。乗組員3332人のうち3056人が犠牲となった。(栾暁雨)

(2024年4月9日朝刊掲載)

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