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平和 一緒に語りましょう 山口市原爆被害者の会 14日に初の茶話会 後世に思い引き継ぐ

 山口市原爆被害者の会は14日午後2~4時、平和をテーマにした茶話会を市民活動支援センターさぽらんて(同市道場門前)で開く。被爆者の高齢化が進む中、核兵器廃絶への思いを後世に引き継ぐ機会になればと初めて企画した。幅広い世代の参加を呼びかけている。

 広島と長崎の原爆被害を20枚の写真で伝える原爆展を13~21日にさぽらんてで開くのに合わせて催す。茶話会では、同会の永野和代会長(80)たち被爆者2人と参加者が語り合い、原爆の恐ろしさや戦争をどう防ぐかなどについて一緒に考える。

 会場では、14歳の時に広島で被爆し、双子の弟を亡くした男性をモデルに同会が昨年制作した紙芝居も、13日午後2時からと21日午後1時からの2回上演される。

 同会は会員の高齢化が進み、20年前の約100人から年々減少。現在は被爆2世と支援者を合わせて50人が所属し、被爆者の平均年齢は88歳を超えている。

 永野会長は1歳の時に広島で家族とともに被爆した。ウクライナやパレスチナ自治区ガザなど戦争が絶えない世界情勢に触れ、「被爆者が直接平和を語れる時間は限られている。二度と悲劇を繰り返さないため、少しでも平和について考えてもらうきっかけになれば」と話す。茶話会を含め入場無料。同会事務局☎083(928)5848。(江頭香暖)

(2024年4月9日朝刊掲載)

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