病院建設要望伝える 外務省に北朝鮮被爆者調査団
02年7月12日
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を六月下旬に訪れた「朝鮮被爆者調査代表団」の高木健一団長と、団員の李実根・広島県朝鮮人被爆者協議会会長が十一日、外務省を訪問。日本側の提案があれば病院建設を受け入れる―との現地の被爆者団体の意向を伝えた。
二人は調査結果を北東アジア課に報告し、十分な治療が受けられない被爆者の現状を説明。現地の被爆者団体「反核平和のための朝鮮被爆者協会」の朱成雲会長が、被爆者の病院建設を「日本政府が提案すれば受け入れる用意がある」と語ったことを伝えた。
李会長によると、外務省側は日本人拉致(らち)疑惑への国民感情などを挙げ、「検討する課題が多い」として病院建設に積極的な姿勢は見せなかったという。李会長は「このままでは被爆者援護は前進しない。調査結果を広く知ってもらい、援護実現の機運を高めたい」と話していた。
(2002年7月12日朝刊掲載)
二人は調査結果を北東アジア課に報告し、十分な治療が受けられない被爆者の現状を説明。現地の被爆者団体「反核平和のための朝鮮被爆者協会」の朱成雲会長が、被爆者の病院建設を「日本政府が提案すれば受け入れる用意がある」と語ったことを伝えた。
李会長によると、外務省側は日本人拉致(らち)疑惑への国民感情などを挙げ、「検討する課題が多い」として病院建設に積極的な姿勢は見せなかったという。李会長は「このままでは被爆者援護は前進しない。調査結果を広く知ってもらい、援護実現の機運を高めたい」と話していた。
(2002年7月12日朝刊掲載)