援護法求め提訴へ 在ブラジル被爆者第二陣 月内にも5人
02年7月13日
被爆者援護法に基づく健康管理手当の支給を求め、広島地裁で係争中の在ブラジル原爆被爆者協会の森田隆会長(78)に続き、ブラジル・バストス市の向井春治さん(72)ら被爆者五人が、同様の支援を求め、今月中にも同地裁に提訴する。
同協会によると、ブラジル国内では森田会長のほか、男性六人、女性四人の計十人が提訴を準備している。広島市内の担当弁護士には、うち七人から書類などが届き、向井さんを含む五人は七月中、その他の人は準備が整い次第、順次提訴の見込みという。
向井さんは、学徒動員先の中区舟入本町の工場で被爆。左官町(現在の中区本川町付近)の自宅にいた両親を亡くして孤児になり、きょうだい六人でブラジルに渡った。
向井さんは「三十年近く前、日本同様の援護を求め広島県知事に請願書を送ったが、なしのつぶてだった。裁判に訴え、最後は日本に『ありがとう』と言いたい」と話している。
市民団体の「在ブラジル被爆者裁判を支援する会」(代表・田村和之広島大教授)は二十四日から向井さんを広島に招く。八月一日午後六時半から中区のアステールプラザで、集会「被爆者はどこにいても被爆者!」を開き、向井さんの被爆体験や国策移民による苦労談を聞く。弁護士による裁判解説や質疑応答もある。資料代五百円。
(2002年7月13日朝刊掲載)
同協会によると、ブラジル国内では森田会長のほか、男性六人、女性四人の計十人が提訴を準備している。広島市内の担当弁護士には、うち七人から書類などが届き、向井さんを含む五人は七月中、その他の人は準備が整い次第、順次提訴の見込みという。
向井さんは、学徒動員先の中区舟入本町の工場で被爆。左官町(現在の中区本川町付近)の自宅にいた両親を亡くして孤児になり、きょうだい六人でブラジルに渡った。
向井さんは「三十年近く前、日本同様の援護を求め広島県知事に請願書を送ったが、なしのつぶてだった。裁判に訴え、最後は日本に『ありがとう』と言いたい」と話している。
市民団体の「在ブラジル被爆者裁判を支援する会」(代表・田村和之広島大教授)は二十四日から向井さんを広島に招く。八月一日午後六時半から中区のアステールプラザで、集会「被爆者はどこにいても被爆者!」を開き、向井さんの被爆体験や国策移民による苦労談を聞く。弁護士による裁判解説や質疑応答もある。資料代五百円。
(2002年7月13日朝刊掲載)