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在外被爆者、支援を訴え 原水協系世界大会

 原水協系の原水爆禁止2002年世界大会の国際会議二日目は三日、広島市中区の広島厚生年金会館で全体会議と分科会があった。全体会議ではブラジルと韓国に住む被爆者が、支援策の充実を訴えた。

 韓国原爆被害者協会の崔日出元会長は約二百六十人の参加者を前に、「韓国の被爆者に日本の被爆者援護法が適用されず、健康に暮らす権利さえ奪われたままこの世を去っている」と早急な援護法適用を求めた。

 七月末に援護法適用を求めて提訴した在ブラジル原爆被爆者協会の向井春治さん(72)は、高齢化した被爆者の実情を説明。「三十時間以上かけて渡日できるのは比較的、健康状態の良い人だけ。現地での医療支援の実現を」と訴えた。

 中部太平洋クリスマス島での英国による核実験被害について、フィジーの「核実験被ばく兵士の会」のテコティ・ロタン書記長の証言もあった。

(2002年8月4日朝刊掲載)

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