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南極条約 協議国会議 広島で26年5月開催

 上川陽子外相は23日の記者会見で、南極地域の平和的利用などを盛り込んだ南極条約の協議国会議を2026年5月をめどに広島市で開くと明らかにした。国内での開催は32年ぶり。

 上川氏は、南極条約が核爆発や放射性物質の処理の禁止を原則とする点を挙げ「国際平和文化都市を掲げる広島市は、条約の精神にふさわしい開催地だ」と強調した。外務省によると、昨年11月に国内開催地を公募。広島市を含む複数の都市から応募があったという。

 条約は南極の軍事利用の禁止や科学調査の促進を定め、日本を含む56カ国が締結する。このうち29の協議国が年1回、持ち回りで会議を開催。南極地域の環境保全などを目的に鉱物採取や観光に関する規制を議論してきた。

 国内開催は1970年の東京、94年の京都市に続き3回目となる。具体的な討議テーマは今後、協議国と調整して決める。上川氏は「南極を巡る課題解決に向けたわが国の取り組みを示す機会とすべく、しっかりと準備したい」と述べた。(中川雅晴)

(2024年4月24日朝刊掲載)

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