「世界のヒバクシャ」 写真で 水爆実験/原発事故/劣化ウラン弾被害… 中区で130点展示 広島市初
24年4月27日
国内外の被爆者や原発事故などの被害者に焦点を当てた写真展「広島、長崎だけじゃない 世界のヒバクシャ」が26日、広島市中区袋町の旧日本銀行広島支店で始まった。NPO法人世界ヒバクシャ展(東京)の主催で5月8日まで。無料。
韓国・朝鮮人被爆者やマーシャル諸島の水爆実験で「死の灰」が降ったロンゲラップ環礁の住民を写した約130点が並ぶ。1991年の湾岸戦争の劣化ウラン弾の被害者を捉えた作品もある。
86年に起きたチェルノブイリ原発事故の強制移住地区で8人の子と暮らす母親の作品は、写真家の本橋成一さん(84)が撮影。開催に当たり「自然とともにたくましく生きる人々や生き物の姿が焼き付いて離れなかった」とコメントを寄せた。
写真展は広島、長崎の被爆者の撮影を続け、2021年に81歳で亡くなった写真家の森下一徹さんが02年、5人の写真家とともに始めた。これまで国内外で開催してきたが、広島市では初めて。
森下さんの長女で法人代表の美歩さん(52)は「父は被爆者に原爆の閃光(せんこう)を思い出させないようストロボなしで撮影した。写真を通して世界のヒバクシャの存在を知ってほしい」と呼びかけている。(山下美波)
(2024年4月27日朝刊掲載)
韓国・朝鮮人被爆者やマーシャル諸島の水爆実験で「死の灰」が降ったロンゲラップ環礁の住民を写した約130点が並ぶ。1991年の湾岸戦争の劣化ウラン弾の被害者を捉えた作品もある。
86年に起きたチェルノブイリ原発事故の強制移住地区で8人の子と暮らす母親の作品は、写真家の本橋成一さん(84)が撮影。開催に当たり「自然とともにたくましく生きる人々や生き物の姿が焼き付いて離れなかった」とコメントを寄せた。
写真展は広島、長崎の被爆者の撮影を続け、2021年に81歳で亡くなった写真家の森下一徹さんが02年、5人の写真家とともに始めた。これまで国内外で開催してきたが、広島市では初めて。
森下さんの長女で法人代表の美歩さん(52)は「父は被爆者に原爆の閃光(せんこう)を思い出させないようストロボなしで撮影した。写真を通して世界のヒバクシャの存在を知ってほしい」と呼びかけている。(山下美波)
(2024年4月27日朝刊掲載)