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被爆体験「証言者」「伝承者」 研修生募る 広島市

 広島市は、被爆体験の「証言者」と「伝承者」を養成する各研修の受講者を募集している。今月末が締め切りで、11、13日には原爆資料館(中区)で説明会を開く。

 自らの被爆体験を語る「被爆体験証言者」は約1年、被爆者の記憶を受け継ぐ子や孫たち「家族伝承者」と第三者の「被爆体験伝承者」は約2年の研修を受ける。7月に始まり、資料館で被爆の実態や話し方を学ぶ。被爆体験伝承者は記憶を引き継ぐ証言者と月数回のミーティングを重ねる。

 両伝承者はおおむね5年以上活動できる人が対象。家族伝承者は被爆して存命の家族がおり、体験の聞き取りや講話内容を確認できる点も条件となる。4月1日時点で被爆体験証言者32人、被爆体験伝承者226人、家族伝承者38人がいる。

 研修の受講希望者は市のホームページなどにある応募用紙に必要事項を記入し、郵送やファクスで申し込む。説明会は両日とも午前10~11時で申し込み不要。市平和推進課は「被爆者の思いを直接引き継げる時間は少ない。後世につないでほしい」と呼びかけている。同課☎082(242)7831。(山下美波)

(2024年5月9日朝刊掲載)

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