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核廃絶の訴え 若者に期待 伊で14日開幕「C7」 カクワカの高橋さん出席 被爆者ら意見交換

「実態 世界に」

 イタリアで6月にある先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせ、現地で今月開かれる市民団体による国際会議「C7サミット」で発信する核兵器廃絶の訴えについて考える会合が9日、広島市内であった。会議に出席する若者が被爆者と語り合い、現地での議論の盛り上げを託された。(久保友美恵)

 Civil Society(市民社会)の頭文字に由来するC7サミットは14、15の両日にローマで開かれる。市民グループ「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)共同代表で、福山市出身の高橋悠太さん(23)=横浜市=が出席し、世界各国の非政府組織(NGO)や市民団体と安全保障や気候・エネルギー問題、人道支援などを議論する。

 この日はC7で訴える内容を考えるため、中区の事務所で二つの県被団協を含む被爆者5団体と会談した。県被団協の箕牧(みまき)智之理事長(82)は「広島の強い叫び、あの日何があったのかを飾り気なく伝えてほしい」などと話した。

 高橋さんは昨年、G7広島サミットに合わせ、国内外の市民と共に核兵器廃絶を目指す政策提言をまとめた。今回、当時の仲間から「イタリアでも核廃絶の議論を盛り上げて」と請われた。高橋さんは「G7広島サミットの議論は非常に不十分だった。同じようにならないように、被爆の実態を世界へ伝えたい」と意気込む。

 ひろしまNPOセンター(中区)などは、高橋さんの渡航費や今回のG7サミット・C7サミットの報告会を開く費用を集めるクラウドファンディング(CF)をしている。13日午後9時、高橋さんによる動画の現地リポートをCFのサイトで配信する。

(2024年5月10日朝刊掲載)

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