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戦没者悼み 236人献花 福山で式典 5年ぶり通常開催

 福山市戦没者追悼式が11日、同市丸之内の福山城公園であった。新型コロナ禍のため設けていた人数制限をなくし、5年ぶりの通常開催となった。遺族たち236人が市出身の戦没者8068人の霊前に花を手向け、平和への思いを新たにした。

 市や市遺族会などでつくる実行委員会の主催。実行委員長の枝広直幹市長が「戦争の悲惨さや命の尊さを次の世代に伝えることが私たちの重大な責務だ」とあいさつした。終了後、市遺族会の篠原彌之(ひろゆき)会長(86)は「コロナ禍で参加を控えていた遺族も戻ってきた。会員の高齢化が進んでいるので、若い人の参加も呼びかけていく」と力を込めた。

 同市駅家町から参列した農業山本知美さん(76)は、義父がフィリピンのマニラで戦死した。「高校生と大学生の孫がいる。墓参りのたびに戦争の話もして、平和な世の中の大切さを伝え続けていきたい」と話していた。(東山慧介)

(2024年5月12日朝刊掲載)

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