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原爆投下正当化 「適切ではない」 上川外相、米に申し入れ

 上川陽子外相は10日の衆院外務委員会で、米国のオースティン国防長官や上院議員が中東情勢に絡み広島、長崎への原爆投下を正当化した発言を「適切ではない」と述べた。米側にこの立場を申し入れたと説明した。

 上川氏は「原爆投下は多くの命を奪い、人道上極めて遺憾な事態をもたらした」と強調。「核兵器の使用は絶大な破壊力、殺傷力の故に国際法の思想的基盤である人道主義の精神に合致しない」とした。無所属の松原仁氏の質問に答えた。

 米国では3月にも下院議員が中東情勢に関し原爆投下を促すような発言をした。上川氏はこの日の記者会見で、初めて申し入れに踏み切った理由について、公式な議会の公聴会での発信である点を挙げ「認めることは難しい」と話した。

(2024年5月11日朝刊掲載)

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