被爆者 小倉さん名誉博士号 米アイダホ大から授与
24年5月14日
被爆者で通訳の小倉桂子さん(86)=広島市中区=が、米国のアイダホ大から名誉博士号(人文学)を授与された。現地時間11日、アイダホ州モスコーの同大で、式典に臨んだ。
英語を話す被爆者として国内外でヒロシマを伝える活動を続ける小倉さん。昨年広島で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)では各国の首脳とその配偶者、招待国首脳、電撃来訪したウクライナのゼレンスキー大統領の計4回、原爆資料館(中区)で対面。核なき世界への願いを直接伝えた。
同大はこうした活動を踏まえ、世界平和への貢献▽核戦争がもたらす恐怖への世界の認識を高めたこと-などを、授与理由に挙げている。
小倉さんは一昨年、同大での平和イベントに招かれ渡米。学生や地域の子どもたちに体験を語り被爆の実情を伝えた。日本語を学ぶ学生たちがその後、小倉さんの被爆体験を描いた紙芝居の英訳に取り組み、昨年8月6日に広島で披露するなど交流が広がっていた。
同大は小倉さんに授与決定を知らせる手紙で、「学生たちを育成し人生を変えるような体験を与えてくれたことに感謝する」ともしている。
小倉さんは「私は自分にできることを続けてきただけ。みんながそれぞれの立場でできることをやっていくことが平和をつくることにつながる」と思いを新たにしている。(森田裕美)
(2024年5月14日朝刊掲載)
英語を話す被爆者として国内外でヒロシマを伝える活動を続ける小倉さん。昨年広島で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)では各国の首脳とその配偶者、招待国首脳、電撃来訪したウクライナのゼレンスキー大統領の計4回、原爆資料館(中区)で対面。核なき世界への願いを直接伝えた。
同大はこうした活動を踏まえ、世界平和への貢献▽核戦争がもたらす恐怖への世界の認識を高めたこと-などを、授与理由に挙げている。
小倉さんは一昨年、同大での平和イベントに招かれ渡米。学生や地域の子どもたちに体験を語り被爆の実情を伝えた。日本語を学ぶ学生たちがその後、小倉さんの被爆体験を描いた紙芝居の英訳に取り組み、昨年8月6日に広島で披露するなど交流が広がっていた。
同大は小倉さんに授与決定を知らせる手紙で、「学生たちを育成し人生を変えるような体験を与えてくれたことに感謝する」ともしている。
小倉さんは「私は自分にできることを続けてきただけ。みんながそれぞれの立場でできることをやっていくことが平和をつくることにつながる」と思いを新たにしている。(森田裕美)
(2024年5月14日朝刊掲載)