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連載・特集

緑地帯 西元俊典 地域発 総合出版社⑦

 人生100年時代を迎えて、医療健康に対するニーズが一層高まっている。超高齢社会の中、専門医の情報だけでなく、診療所や地域の病院など身近なかかりつけ医の役割がクローズアップされてきた。

 そこで、専門医に焦点を当てた「迷ったときの医者選び広島」の姉妹編として、「迷ったときのかかりつけ医シリーズ」を刊行した。コロナ時代を経て、健康寿命を延ばすなど、日常の健康管理や治療に携わるかかりつけ医の役割が重要になっている。

 本シリーズ刊行のきっかけは、「身近なクリニックの医師情報が少ない」という読者からの声だった。掲載基準は「医師が診てもらいたいかかりつけ医」。患者の話を親身になって聞いてくれ、必要になったらすぐに総合病院の専門医を紹介してくれるなどとした。2017年に第1弾「乳がん・産科・婦人科・不妊診療編」を発刊。以後、整形外科、内科、眼・耳鼻・皮ふ・泌尿器、脳、歯科、こころの病気などの診療科を刊行し、今年3月に発売した備後エリアを対象とした「百歳まで元気編」で11号を迎えた。

 インターネットで便利な時代になったが、それだけに出所不明な根拠のない情報も飛び交い、どの情報を信用していいのか判断しにくい時代となっている。そんな中、病気予防の啓発や根拠のある医療情報を提供することを目的に刊行してきた。今後ニーズが一段と高まる在宅医療についても刊行を予定している。(南々社代表=広島市)

(2024年5月16日朝刊掲載)

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