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「浅野文庫」や広島文学資料を保存・活用 専門図書館に文学館を 市に3市民団体が要望

 広島市が整備を計画している市立中央図書館(中区)所蔵の「浅野文庫」や広島ゆかりの文学資料を保存・活用する専門図書館を巡り、「広島文学資料保全の会」など三つの市民団体が15日、館内への文学館の設置を市へ要望した。

 3団体は新施設の整備を歓迎しつつ、文学資料と浅野文庫の展示コーナーが同じで手狭になるのを懸念。施設内に、専門図書館と別に文学館を明確に位置付けて整備するよう求めている。JR広島駅前の商業施設「エールエールA館」(南区)へ移転する中央図書館との機能のすみ分け▽施設レイアウト▽学芸員の態勢―などの再考も促す。

 この日、3団体の計7人が市役所を訪れ、生涯学習課に要望書を提出した。保全の会の土屋時子代表(75)は「文学館を設けないと図書館と誤解され、PRにならない。広島文学の資料展示や保管、企画展などが充実した施設にしてほしい」と話した。

 市の基本計画では、市長公舎(中区)を解体した跡に専門図書館を新設する。郷土の歴史や文化の学びと継承を目的とし、2029年度の開館を目指している。(野平慧一)

(2024年5月16日朝刊掲載)

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