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演劇通し平和を発信 尾道の有志が劇団設立 31日と1日に音楽朗読劇

 平和や環境保護のメッセージを次世代に伝えようと、尾道市の有志が劇団「アーツピースおのみち」を設立した。31日と6月1日、核戦争がテーマの音楽朗読劇「ヒルダのレタス畑」を小中学生は鑑賞無料で上演する。

 カリフォルニア州立大で演劇を学んだ元市議の荒川京子さん(73)、趣味で演劇を続ける鮮魚店経営の一色伸良さん(62)、俳優の堀崎太郎さん(57)と音楽担当の嶋田真さん(68)を中心に結成。因島土生町の土生公民館などで練習を重ねている。

 劇の原作はレイモンド・ブリッグズの絵本「風が吹くとき」。英国の老夫婦が核シェルターをつくった直後に被曝(ひばく)するストーリーで、息子との会話や歌を通じて平和の尊さを訴える。

 夫役の一色さんは「仕事の合間に練習し、腕を磨いてきた」。息子役の堀崎さんは「東京の劇団時代に出合った作品。使命を感じる」と情感たっぷりに演じる。荒川さんは「地元発の舞台の基盤をつくり、若い人に引き継ぎたい」と決意する。

 31日はしまなみ交流館(東御所町)で午後7時から。1日は万田酵素HAKKOホール(因島重井町)で午後6時から。一般2千円。高校生千円。荒川さん☎090(7996)4080。(森田晃司)

(2024年5月25日朝刊掲載)

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