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丸木位里のふすま絵巡る 安佐北区飯室 三つの寺 40人がウオーク

 広島市安佐北区安佐町飯室出身の画家丸木位里(1901~95年)が描いた三つの寺のふすま絵を歩いて巡る催しが26日、同地区であった。区内外から13~90歳の40人が参加し約4キロを完歩。「原爆の図」で知られる画家に思いをはせながら心地よい汗を流した。

 一行は浄国寺、養専寺、正念寺の順に歩いた。養専寺では縦1・7メートル、横1・2メートルのふすま6枚に描かれた松竹梅の水墨画を鑑賞。若院の森重敬光さん(59)から「伸びやかな画風。使命感を持って取り組んだ原爆の図とは対照的に、心穏やかに筆が進んだのではないか」と説明を受けた。

 安佐通史会世話人の古川行洋さん(75)=飯室=の先導で丸木の母校飯室小にも立ち寄り、丸木の揮毫(きごう)で「誠心」の文字が刻まれた石碑も見学した。他にも道中の十数カ所で地域の歴史を学んだ。

 飯室地区社会福祉協議会が郷土の歴史探訪と健康づくりをテーマに初めて企画。母親と参加した清和中1年松内胡桃さん(13)は「実際に歩いて回ることで、新たに知る喜びが大きい」と息を弾ませた。(金刺大五)

(2024年5月28日朝刊掲載)

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