三次市民の応援に「感謝、感謝」 再出発へ ウクライナから避難2年余
24年5月29日
「自然がいっぱいで町もきれい。みんな優しくて私たちを大事にしてくれた」。28日、ウクライナへの帰国の途に就いたディミトル・ブワイロさん(40)たち5人家族。ロシア軍の侵攻後、避難先の三次市で過ごした2年余りをかみしめ、母国での再出発へ歩み出した。(林淳一郎)
妻イリーナさん(38)のいとこオクサナ・ヤシチェンコさん(49)が住む三次へ到着したのは2022年4月17日。アパートを借り、長男アレクサンドルさん(14)と長女ズラータちゃん(5)、次女ポリーナちゃん(2)とともに暮らしてきた。
「最初は言葉も食べ物も大変でした」とディミトルさん。それでも散歩や買い物中に「頑張って!」と励ましの声をかけられた。子どもにお菓子をくれる人も。「この2年余りずっと応援してくれて。感謝、感謝です」
夏の観光鵜飼(うか)いに招かれ、クリスマスや誕生日にはNPO法人チャリティーサンタ広島支部の平田富樹さん(71)たちがプレゼントを携えやって来た。イリーナさんは「子どもの笑顔を見て幸せな気持ちになった」と振り返る。
昨年5月、広島市で開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)。広島を電撃訪問したウクライナのゼレンスキー大統領に「一日も早い戦争終結の思いを届けたい」とディミトルさんたちも沿道などに立った。
プログラミング教師のディミトルさん。時差のある母国の学校のオンライン授業をこなし、三次のスーパーで働いた。イリーナさんも福祉施設に勤めてきた。帰国後、ディミトルさんは教師を続け、イリーナさんは新たな仕事を探すという。子どもたちは進学予定だ。
「平和が訪れ、子どもたちには希望を持って道を開いてほしい。私たちも努力する」と誓う。
(2024年5月29日朝刊掲載)
妻イリーナさん(38)のいとこオクサナ・ヤシチェンコさん(49)が住む三次へ到着したのは2022年4月17日。アパートを借り、長男アレクサンドルさん(14)と長女ズラータちゃん(5)、次女ポリーナちゃん(2)とともに暮らしてきた。
「最初は言葉も食べ物も大変でした」とディミトルさん。それでも散歩や買い物中に「頑張って!」と励ましの声をかけられた。子どもにお菓子をくれる人も。「この2年余りずっと応援してくれて。感謝、感謝です」
夏の観光鵜飼(うか)いに招かれ、クリスマスや誕生日にはNPO法人チャリティーサンタ広島支部の平田富樹さん(71)たちがプレゼントを携えやって来た。イリーナさんは「子どもの笑顔を見て幸せな気持ちになった」と振り返る。
昨年5月、広島市で開かれた先進7カ国首脳会議(G7サミット)。広島を電撃訪問したウクライナのゼレンスキー大統領に「一日も早い戦争終結の思いを届けたい」とディミトルさんたちも沿道などに立った。
プログラミング教師のディミトルさん。時差のある母国の学校のオンライン授業をこなし、三次のスーパーで働いた。イリーナさんも福祉施設に勤めてきた。帰国後、ディミトルさんは教師を続け、イリーナさんは新たな仕事を探すという。子どもたちは進学予定だ。
「平和が訪れ、子どもたちには希望を持って道を開いてほしい。私たちも努力する」と誓う。
(2024年5月29日朝刊掲載)