「日本 米中緩和へ役割を」 「原爆の父」オッペンハイマーの孫 会見
24年6月4日
米国の原爆開発計画「マンハッタン計画」を主導した科学者で「原爆の父」と呼ばれた故ロバート・オッペンハイマー博士の孫チャールズさん(49)が3日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。広島市への初訪問を踏まえ、軍拡競争への危機感を表明。とりわけ緊張度を増す米中間の関係緩和に、日本が役割を果たすべきだと訴えた。
チャールズさんは、祖父が第2次大戦後に提唱した核兵器の国際管理の必要性を強調。対立を深める米中には対話が求められているとし「両国の協力を呼びかける最も良い場所に位置しているのが日本だ」と述べた。
広島市では1日、被爆者の小倉桂子さん(86)たちと面会した。「祖父と(原爆投下を決めた)トルーマン元米大統領の価値観の違いを分かっていた。親近感を覚えるほどだった」と被爆者との対話を振り返った。
チャールズさんは2019年に核兵器の国際管理など祖父の構想を普及する団体をつくり、代表を務める。会見で原爆投下の結末への認識を問われると「祖父は失望したと思う」と率直に話し、「だからこそ軍備競争を避けようとしたのだろう」とも語った。(宮野史康)
(2024年6月4日朝刊掲載)
チャールズさんは、祖父が第2次大戦後に提唱した核兵器の国際管理の必要性を強調。対立を深める米中には対話が求められているとし「両国の協力を呼びかける最も良い場所に位置しているのが日本だ」と述べた。
広島市では1日、被爆者の小倉桂子さん(86)たちと面会した。「祖父と(原爆投下を決めた)トルーマン元米大統領の価値観の違いを分かっていた。親近感を覚えるほどだった」と被爆者との対話を振り返った。
チャールズさんは2019年に核兵器の国際管理など祖父の構想を普及する団体をつくり、代表を務める。会見で原爆投下の結末への認識を問われると「祖父は失望したと思う」と率直に話し、「だからこそ軍備競争を避けようとしたのだろう」とも語った。(宮野史康)
(2024年6月4日朝刊掲載)