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ハワイの客 被爆証言聴講 姉妹公園協定で広島市提案 日本語放送局ツアーの30人

 米国唯一の24時間の日本語放送局「KZOOラジオ」(ハワイ州ホノルル市)による来日ツアーの参加者約30人が、広島市中区の原爆資料館を訪れ、被爆者で通訳の小倉桂子さん(86)=同区=の体験講話を聞いた。平和記念公園とパールハーバー国立記念公園の姉妹公園協定に基づき相互理解を深める機会として、市が聴講を提案した。

 一行は5月下旬に資料館を見学後、館内で小倉さんと対面。「憎しみからは何も生まれず、許し合うのが一番身近な平和運動」などの英語の訴えに、約1時間耳を傾けた。

 沖縄県出身で5歳の時に太平洋戦争末期の沖縄戦を経験したケイ・ムラタさん(84)=同州=は「当時は艦砲射撃を受ける中、山から山へ逃げ回って死体も見た。二度とあのような悲惨な戦争がないよう祈っている」と話した。ツアーは同局などが開局60年を記念して企画した。(山下美波)

(2024年6月5日朝刊掲載)

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