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「被爆者の思い 世界に」 高校生平和大使3人が抱負 核廃絶へ署名活動に力

 核兵器廃絶を国内外で訴える第27代「高校生平和大使」に県内の学校から選ばれた3人が6日、広島市役所で記者会見し、意気込みを語った。「核兵器のない世界」を願う署名を各地の大使と集め、8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部へ届ける。

 基町高2年甲斐なつきさん(16)=西区、AICJ高2年沖本晃朔(こうさく)さん(16)=東区、福山暁の星女子高2年佃和佳奈さん(16)=井原市。広島、長崎両市を拠点とする派遣委員会が、広島県枠に応募した45人から論文や面接などで選んだ。

 曽祖父2人がそれぞれ広島、長崎で被爆した甲斐さんは会見で「曽祖父や被爆者の思いを世界に伝えたい」と決意。沖本さんも被爆4世で「核の悲惨さや平和の大切さを伝える責任がある」と言い、日本政府に核兵器禁止条約の批准を促す活動にも意欲を示す。

 ウクライナやパレスチナ自治区ガザでの戦闘を憂えて応募したという佃さんは「平和な世界を待つだけでなく、声を上げ続ける」と語った。3人は平和記念公園(中区)を中心に定期的な署名活動に励む。大使は17都道府県の全23人で、8月19~22日にジュネーブを訪れる。 (下高充生)

(2024年6月7日朝刊掲載)

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