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ウクライナ出身 下松の古谷ニーナさん 一時帰国前 着物で交流

周南で催し 家族で参加

 ウクライナ出身で下松市在住の古谷ニーナさん(29)が、ロシアによる軍事侵攻が長期化している母国に、子ども2人を連れて一時的に戻る。出発を前に8日、周南市内で着物体験の催しに参加し、地元の子どもたちと交流した。

 ニーナさんは、中部チェルカスイ州ウマニの近郊出身。ウクライナの国立大で日本語を学びながら日本文学を専攻し、2015年に留学した山口大で夫の晃一さん(29)と出会った。17年に結婚し、現在は晃一さんと長女玲奈ちゃん(4)、長男由良ちゃん(1)と暮らしている。

 この日、ニーナさんは周南市の遠石市民センターであった着物体験会場を家族4人で訪れ、周南国際交流児童クラブの子どもと触れ合った。ニーナさんと玲奈ちゃんが着物に袖を通した。ニーナさんは「ウクライナの人も着物姿になって文化交流ができるようになればいい」と、母国で続く戦争の早期終結を願っていた。

 ニーナさんは17日に日本を離れ、ウクライナの両親と弟の元に向かう。現地では着物体験で撮影した写真や動画なども見てもらい、日本の様子を伝えるという。9月に日本に戻ってくる予定。 (満井満)

(2024年6月9日朝刊掲載)

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