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平和記念公園西側 広島サミット前に剪定 キョウチクトウ 再び鮮やか

 広島市中区の平和記念公園西側で、キョウチクトウが鮮やかなピンクの花を咲かせている。昨年5月に市内であった先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせ、テロ対策のため腰の高さまで刈り込まれたが、元の姿を取り戻しつつある。

 本川沿いの歩道脇に植わる約100株。市がサミット前の2022年12月、枝葉の陰に不審者が隠れるのを防ぐため木を剪定(せんてい)したが、1年半たって樹高2~3メートルまで回復した。生命力あふれる花が、行き交う人たちの目を引いている。

 原爆投下後の焦土にいち早く咲き、市民に希望を与えたと語り継がれる市の花。市植物公園(佐伯区)は「剪定で株の中が蒸れなくなったり、根元まで光が届くようになったりして、樹勢の回復につながった」とみる。

 散策でよく通るという佐伯区の大丸修さん(69)は「力強さを感じる。広島の初夏の当たり前の風景が戻ってきた」と目を細めた。(治徳貴子)

(2024年6月12日朝刊掲載)

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