[西日本新聞から] 長崎の祈念館 学習ノート 「平和への思い 館内の細部まで」
24年6月17日
国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎市平野町)の職員が、来館者向けの「平和学習ノート」を作成した。祈念館の所蔵品や利用方法を紹介するもので、無料配布している。
A6サイズ、全7ページ。長崎市・浦上地区の地域猫で長崎原爆の日の「8月9日」にちなむ名の「ハク」と、仲良しのハムスターで広島原爆の日の「8月6日」にちなむ「ハム」が館内をクイズ形式で紹介する内容。ページをめくりながら館内を巡ると、地上の水盤から館内まで流れ続ける水は、水を求めながら亡くなった犠牲者への追悼の心を表していることや、地上から注ぐ光は死没者名簿を静かに照らしていることなどが分かる仕掛けだ。
作成を発案したのは、同館職員の葉山沙代子さん(36)。原爆犠牲者を悼み恒久平和を願う祈りの場として設けられた同館だが、「(どういう場所か)よく分からなかった」と、入館から数分後に出て行く観光客や子どもたちの姿をたびたび目にしたという。
「なんとなく静かできれいな場所、で終わらせてほしくない。館内の細部にまで込められた平和への思いを知ってほしい」。葉山さんは国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)が作成した「学習ワークブック」を参考に、絵が得意な同僚の木場留美さん(58)と作成した。木場さんは「2匹は祈念館の案内人。利用者に愛され、祈念館に関心を持つきっかけになれば」と思いを語る。地下2階の受付前で配布している。(竹添そら)
(2024年6月17日朝刊掲載)
A6サイズ、全7ページ。長崎市・浦上地区の地域猫で長崎原爆の日の「8月9日」にちなむ名の「ハク」と、仲良しのハムスターで広島原爆の日の「8月6日」にちなむ「ハム」が館内をクイズ形式で紹介する内容。ページをめくりながら館内を巡ると、地上の水盤から館内まで流れ続ける水は、水を求めながら亡くなった犠牲者への追悼の心を表していることや、地上から注ぐ光は死没者名簿を静かに照らしていることなどが分かる仕掛けだ。
作成を発案したのは、同館職員の葉山沙代子さん(36)。原爆犠牲者を悼み恒久平和を願う祈りの場として設けられた同館だが、「(どういう場所か)よく分からなかった」と、入館から数分後に出て行く観光客や子どもたちの姿をたびたび目にしたという。
「なんとなく静かできれいな場所、で終わらせてほしくない。館内の細部にまで込められた平和への思いを知ってほしい」。葉山さんは国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)が作成した「学習ワークブック」を参考に、絵が得意な同僚の木場留美さん(58)と作成した。木場さんは「2匹は祈念館の案内人。利用者に愛され、祈念館に関心を持つきっかけになれば」と思いを語る。地下2階の受付前で配布している。(竹添そら)
(2024年6月17日朝刊掲載)