アフガン社会「刑務所のよう」 タリバン復権 広島で来日女性訴え
24年6月17日
イスラム主義組織タリバンが再び政権を掌握したアフガニスタンの現状を伝えようと、同国の女性が来日し、広島市中区で講演した。女性への抑圧が強まり、教育を受ける機会が奪われているなどして「今の社会は刑務所のようだ」と訴えた。
女性の人権などを求め識字教育や医療活動をするRAWA(アフガニスタン女性革命協会)のシャミームさん(28)=仮名=が、聴衆約50人を前にマイクを握った。母国へ戻ると身の危険があるとして、実名は明かさず、顔の撮影も制限した。
シャミームさんは、タリバンが2021年8月に復権する前から女性を取り巻く環境は「難しいものだった」と指摘。「タリバンの支配は以前よりも大胆になり、女性への憎悪が広がって地獄のような世界になった」と解説した。
女性を抑圧する事例の一つとして、体全体を覆う衣装を適切に着ていない少女の逮捕を挙げた。また女性は小学校までしか教育を受けられず、婚姻を含む個人的な自由を制限されているとし、女性は「将来の夢や希望を失っている」と語気を強めた。
講演会は市民団体「RAWAと連帯する会」(大阪府東大阪市)が結成20周年を記念し、12日に開いた。広島をはじめ、東京や札幌など計8カ所で開催する。(頼金育美)
(2024年6月17日朝刊掲載)
女性の人権などを求め識字教育や医療活動をするRAWA(アフガニスタン女性革命協会)のシャミームさん(28)=仮名=が、聴衆約50人を前にマイクを握った。母国へ戻ると身の危険があるとして、実名は明かさず、顔の撮影も制限した。
シャミームさんは、タリバンが2021年8月に復権する前から女性を取り巻く環境は「難しいものだった」と指摘。「タリバンの支配は以前よりも大胆になり、女性への憎悪が広がって地獄のような世界になった」と解説した。
女性を抑圧する事例の一つとして、体全体を覆う衣装を適切に着ていない少女の逮捕を挙げた。また女性は小学校までしか教育を受けられず、婚姻を含む個人的な自由を制限されているとし、女性は「将来の夢や希望を失っている」と語気を強めた。
講演会は市民団体「RAWAと連帯する会」(大阪府東大阪市)が結成20周年を記念し、12日に開いた。広島をはじめ、東京や札幌など計8カ所で開催する。(頼金育美)
(2024年6月17日朝刊掲載)