×

ニュース

核の愚かさ ヒロシマで学ぶ 全国の高校生平和大使23人が研修

 国内外で核兵器廃絶を訴える本年度の「高校生平和大使」の研修が15日、広島市中区の平和記念公園などであった。全国から選ばれた23人が被爆証言を聞き、原爆資料館を見学。8月のスイス訪問を前にヒロシマへの理解を深め、平和発信に向けた思いを強めた。

 広島、長崎両県をはじめ、17都道府県の平和大使が参加。近くのJMSアステールプラザで原爆資料館元館長の原田浩さん(84)=安佐南区=から証言を聞いた。6歳の時に爆心地から約2キロの広島駅(南区)で被爆した原田さんは「死体を踏んで火災から逃げたのを今でも心苦しく思う。ヒロシマ、ナガサキの思いを伝えて」と呼びかけた。

 その後、参加者は原爆慰霊碑に献花し、原爆資料館を見学した。北海道から参加した第一学院高3年皆川舞奈さん(17)は「原爆がどれだけ悲惨かを思い知らされた。核兵器の愚かさを伝え、海外の人の考えも吸収して帰りたい」と意気込んだ。

 16日は中区である結団式に臨む。8月にスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪ね、核兵器廃絶を求める署名を提出する。(野平慧一)

(2024年6月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ