×

ニュース

似島の戦争遺構 深く知って 広島市、25ヵ所に説明看板設置

 広島市は、南区の似島に点在する日清戦争から太平洋戦争までの戦争に関連した遺構などを説明する看板を作った。来島者が島歩きをする際に活用してもらい、歴史の発信につなげる。

 弾薬庫や俘虜(ふりょ)収容所の跡など計25カ所に置いた。説明文とクイズを載せ、スマートフォンでQRコードを読み取ると正解や詳細な解説を読める。例えば、ユーハイム似島歓迎交流センター内にある旧陸軍馬匹(ばひつ)検疫所焼却炉の跡では、原爆で亡くなった人を火葬したと紹介している。

 島では2020年以降、住民たちが似島歴史ボランティアガイドの会を設立し、似島平和資料館を開いた。ただ、ガイドが来島者にいつも対応できるわけではないため、南区が今春に看板を整備した。

 看板を監修したガイドの会の宮崎佳都夫(かずお)会長(76)は「1945年8月6日は突然訪れたわけではない。なぜ起きたのかを学ぶためにも、広島、日本の歴史とつながる似島の歩みを知ってほしい」と話している。(下高充生)

(2024年6月20日朝刊掲載)

年別アーカイブ