緑地帯 東繁春 ロサンゼルスの日本文化④
24年6月21日
今年3月27日にロサンゼルスのリトル東京で、ドジャース大谷翔平選手の巨大壁画の除幕式が行われた。かつて日本人町だったリトル東京に、現在ほとんど日本人の姿はない。その代わり、多数のアジア系米国人が集まり、ショッピングや食事をする繁華街になっている。
10年前までは倉庫街だったところには集合住宅ビルが立ち並び、ロサンゼルスでは珍しい住宅と商店が隣接する地区になった。昨年、地下鉄メトロのリトル東京駅が開業してからは、近隣のロングビーチやサンタモニカに直通できる交通ハブ(拠点)に。日本と違い、地下鉄やバスは車を持たない低所得者の利用が主だ。公共交通の利便性が向上することは、ホームレスを呼び寄せる結果ともなった。
リトル東京駅からファースト・ストリート(1番通り)に出ると、西側に11階建てホテルの壁面いっぱいに描かれた大谷選手が目に飛び込んでくる。東側を見ると西本願寺ロサンゼルス別院の瓦屋根。北側は道路を挟んで全米日系人博物館がある。
1番通りを西に進むと、広島から出店したお好み焼き店が繁盛している。大谷選手の壁画は、お好み焼き店の隣のビルだ。1番通りの南につながるショッピング・センターの一角にアニメ・ショップが集まる店舗があり、「リトル秋葉原」の英字看板が出ている。リトル東京は、日本文化がテーマのミニ・テーマパークに変貌している。(カルチュラル・ニュース編集長=ロサンゼルス、呉市出身)
(2024年6月21日朝刊掲載)
10年前までは倉庫街だったところには集合住宅ビルが立ち並び、ロサンゼルスでは珍しい住宅と商店が隣接する地区になった。昨年、地下鉄メトロのリトル東京駅が開業してからは、近隣のロングビーチやサンタモニカに直通できる交通ハブ(拠点)に。日本と違い、地下鉄やバスは車を持たない低所得者の利用が主だ。公共交通の利便性が向上することは、ホームレスを呼び寄せる結果ともなった。
リトル東京駅からファースト・ストリート(1番通り)に出ると、西側に11階建てホテルの壁面いっぱいに描かれた大谷選手が目に飛び込んでくる。東側を見ると西本願寺ロサンゼルス別院の瓦屋根。北側は道路を挟んで全米日系人博物館がある。
1番通りを西に進むと、広島から出店したお好み焼き店が繁盛している。大谷選手の壁画は、お好み焼き店の隣のビルだ。1番通りの南につながるショッピング・センターの一角にアニメ・ショップが集まる店舗があり、「リトル秋葉原」の英字看板が出ている。リトル東京は、日本文化がテーマのミニ・テーマパークに変貌している。(カルチュラル・ニュース編集長=ロサンゼルス、呉市出身)
(2024年6月21日朝刊掲載)