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旧海軍空母「飛鷹」沈没80年 犠牲者の碑に平和誓う 呉で式典

 マリアナ沖海戦で80年前に沈没した旧海軍の航空母艦飛鷹(ひよう)の乗組員たちの追悼式が22日、呉市上長迫町の長迫公園(旧呉海軍墓地)の慰霊碑前であった。遺族や有志でつくる「航空母艦飛鷹会」が主催し、約30人が参列。歴史の継承と平和の維持を誓った。

 飛鷹は1944年6月20日、太平洋のマリアナ諸島沖で米軍の空爆と魚雷の攻撃を受けて沈没。乗組員と飛鷹に配属された第652海軍航空隊の隊員たち計705人が犠牲になったという。参列者は碑前で黙とうをし、焼香して手を合わせた。

 乗組員だった父茂男さん(当時34歳)を亡くした遺族の土井茂人さん(88)=阿賀中央=は「ここに眠る方々が戦後の平和を守ってくれている。若い人が追悼を続けてくれていることがありがたい」と話していた。(衣川圭)

(2024年6月25日朝刊掲載)

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