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広島市長、被爆者見舞う 東区のホーム訪問

 広島市の松井一実市長は26日、東区の原爆養護ホーム「神田山やすらぎ園」を訪れ、被爆者たちを見舞った。

 園には80人が暮らし、平均年齢90歳。入居者11人と面会した松井市長は「平和をつくるため、命ある限り若い人に経験を伝えてほしい」とあいさつし、8歳で入市被爆した尾崎保介さん(87)に花束を渡した。

 尾崎さんは「今年も中島本町(現中区)で暮らし、被爆死したいとこの冥福を祈りたい」と話した。見舞金を受け取った加藤萬喜子さん(94)は進徳高等女学校(現進徳女子高)4年の時、爆心地から1・2キロの上柳町(現中区)の自宅で被爆。「血だらけの大勢の人と一緒に逃げた。二度と核兵器が使われず、幸せに暮らせるよう願っている」と力を込めた。

 夏と冬の恒例行事で、松井市長は8月22日までに、ほかの二つの原爆養護ホームと広島赤十字・原爆病院(中区)を訪れる。 (山下美波)

(2024年6月27日朝刊掲載)

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