比治山公園 魅力向上へ整備 広場でバーベキュー/ツリーハウス/移動ルート
24年6月28日
広島市 30年ごろ完了目標
広島市は27日、比治山公園(南区)の魅力や回遊性を高める新たな取り組みを明らかにした。既存施設や未利用地を生かしてバーベキューや自然遊びができる広場を設け、園内の移動ルートや手段を整える。2030年ごろまでの事業完了を目指す。(野平慧一)
御便殿広場(約9200平方メートル)をバーベキューや水遊びができるよう再整備する。ムーアの広場(約1200平方メートル)にはテーブルや椅子を並べ、芸術イベントなどに対応する。
比治山トンネル上部の未利用地(約7900平方メートル)には自然遊びができる広場「プレイパーク」を新設し、ツリーハウスなどの設置を想定。他の未利用地も休憩施設や遊具、キッチンカーのスペースに使う。
一方、園内を安全、快適に巡れるよう歩行者と自動車の動線を分離。自転車の貸し出しと返却場所を設ける。平和や自然、健康などをテーマにした回遊コースを設定しイベントも計画する。
市は17年3月に、「平和の丘」を掲げて比治山公園を段階的に整備する基本計画を作成。展望台を備えた広場の新設や市現代美術館の改修を終えた。新たな取り組みは市民のワークショップの検討結果を踏まえてまとめた。本年度当初予算で関連費用を約1億円確保しており、順次進める。
市政策企画課は「公園の魅力を高めて訪れる人を増やしたい」としている。広島大霞キャンパス(同)へ移る放射線影響研究所の跡地の整備は30年ごろまでに着手する。
(2024年6月28日朝刊掲載)