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[ヒロシマの空白] 被爆死813人 遺族見つかって 広島市、自治体などに名簿発送

 広島市は28日、平和記念公園(中区)の原爆供養塔にある約7万人分とされる遺骨のうち、名前が判明しながら遺族が見つかっていない813人の名簿を全国の自治体や被爆者組織など2153団体に発送した。各地で掲示してもらい、引き取り手からの連絡を待つ。

 B1判とB2判の2種類。名前のほか、一部の人には手掛かりとなる住所や年齢を記している。市職員が市役所で名簿を封筒に入れ、発送作業をした。ことしは送り先に、平和をテーマにした博物館のネットワーク「日本平和博物館会議」に加盟する、ひめゆり平和祈念資料館(沖縄県)など9カ所を追加。7月12日~10月末に張り出すよう依頼する。

 市は1968年に名簿の公開を始め、85年から全国に送っている。公開以降、849人の遺骨が引き取られた。中には納骨名簿に1字違いで記載され、遺族からの問い合わせで身元が判明したケースもあった。原爆被害対策部調査課は「少しでも心当たりのある人は連絡してほしい」と呼びかけている。同課☎082(504)2191=平日のみ。(下高充生)

(2024年6月29日朝刊掲載)

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