中東平和問題 都内で語る会 広島出身 玉木さん企画 クリームソーダがおとも 気軽に
24年7月6日
広島市佐伯区出身の会社員玉木友貴さん(26)=東京都三鷹市=が、手作りのクリームソーダを飲みながら中東の平和を考える会を東京都内で始めた。複雑な歴史が絡む中東情勢。昭和レトロブームで人気が再燃する飲料を潤滑油に、議論の輪を広げようとしている。
だいだい色のソーダにアイスクリームをひとすくい。三鷹市で6月にあった集まりで、参加した4人が玉木さんの助言で手を動かしていた。レモンとカルダモンの特製シロップに炭酸水を注ぎ、仕上げはオリーブの葉。「しゅわしゅわ。きれい」。歓声が上がった。
打ち解けた頃、玉木さんが切り出す。「去年の10月7日に何が起きたか知っていますか」。パレスチナ自治区ガザでの戦闘が始まった日だ。「イスラエルとパレスチナのどちらが正しいか分からない」。「友人の生死が関わっている」。2時間余りにわたり、悩みや不安が飛び交った。
横浜市の国家公務員森川門音(もんと)さん(24)=府中市出身=は「距離が縮まって話しやすかった。広島出身として人ごととは思えない問題」と語った。
玉木さんは国際基督教大の学生だった時に、「今起きている核兵器、戦争の問題」として中東に関心を持った。両国の若者を広島に招き対話を促す催しにも携わり、昨秋にはガザでの戦闘に反対するデモに加わった。「主張だけでなく悩むことも必要だ」と考え今年3月、気軽に語り合う場を設けた。
色鮮やかで見た目が「映える」と若者に受けているクリームソーダ。「懐かしい純喫茶の雰囲気」を好む玉木さんにとって、広く参加者を呼ぶ仕掛けにぴったりだった。交流サイト(SNS)で発信し、6月までに4回開いた。
参加費千円で、これまでに延べ50人が参加した。「対立をどう乗り越えていくべきなのかを多くの人と考えたい」。玉木さんは意欲を高めている。(宮野史康)
(2024年7月6日朝刊掲載)
だいだい色のソーダにアイスクリームをひとすくい。三鷹市で6月にあった集まりで、参加した4人が玉木さんの助言で手を動かしていた。レモンとカルダモンの特製シロップに炭酸水を注ぎ、仕上げはオリーブの葉。「しゅわしゅわ。きれい」。歓声が上がった。
打ち解けた頃、玉木さんが切り出す。「去年の10月7日に何が起きたか知っていますか」。パレスチナ自治区ガザでの戦闘が始まった日だ。「イスラエルとパレスチナのどちらが正しいか分からない」。「友人の生死が関わっている」。2時間余りにわたり、悩みや不安が飛び交った。
横浜市の国家公務員森川門音(もんと)さん(24)=府中市出身=は「距離が縮まって話しやすかった。広島出身として人ごととは思えない問題」と語った。
玉木さんは国際基督教大の学生だった時に、「今起きている核兵器、戦争の問題」として中東に関心を持った。両国の若者を広島に招き対話を促す催しにも携わり、昨秋にはガザでの戦闘に反対するデモに加わった。「主張だけでなく悩むことも必要だ」と考え今年3月、気軽に語り合う場を設けた。
色鮮やかで見た目が「映える」と若者に受けているクリームソーダ。「懐かしい純喫茶の雰囲気」を好む玉木さんにとって、広く参加者を呼ぶ仕掛けにぴったりだった。交流サイト(SNS)で発信し、6月までに4回開いた。
参加費千円で、これまでに延べ50人が参加した。「対立をどう乗り越えていくべきなのかを多くの人と考えたい」。玉木さんは意欲を高めている。(宮野史康)
(2024年7月6日朝刊掲載)