被爆死した子の「最期の言葉」朗読 南区仁保中で2年生10人
24年7月6日
広島市南区の仁保中で5日、原爆で命を奪われた子どもたちの「最期の言葉」を朗読する会があった。2年生10人が、亡くなる前に子どもたちが家族などに語った言葉を読み上げ、79年前に思いをはせた。
「兵隊さん、ぼくたちがどんな悪いことしたの」「もうぼくは助からん、先に行くから母ちゃんは助かって下さい」―。生徒は体育館の壇上で、言葉に込められた思いをかみ締めるように朗読し、同級生や保護者たち約80人が聞き入った。
言葉は全部で30。建物疎開に動員されて被爆した旧制広島二中(現観音高)の生徒たちが残した言葉から、朗読グループを主宰するフリーアナウンサー内海雅子さん=佐伯区=が選び抜いた。
朗読した内田花捺(はな)さん(13)は「当時の状況をより想像することができた。私たちの声で、被爆死した子どもの無念さが少しでも伝えられたら」と話した。この日の会では、内海さんやグループのメンバーも、被爆死した子どもの父母たちの手記を朗読した。
仁保中は、東京の俳優グループ「夏の会」による原爆朗読劇に感銘を受けた教員の提案で、2021年から平和学習に朗読を取り入れている。(頼金育美)
(2024年7月6日朝刊掲載)
「兵隊さん、ぼくたちがどんな悪いことしたの」「もうぼくは助からん、先に行くから母ちゃんは助かって下さい」―。生徒は体育館の壇上で、言葉に込められた思いをかみ締めるように朗読し、同級生や保護者たち約80人が聞き入った。
言葉は全部で30。建物疎開に動員されて被爆した旧制広島二中(現観音高)の生徒たちが残した言葉から、朗読グループを主宰するフリーアナウンサー内海雅子さん=佐伯区=が選び抜いた。
朗読した内田花捺(はな)さん(13)は「当時の状況をより想像することができた。私たちの声で、被爆死した子どもの無念さが少しでも伝えられたら」と話した。この日の会では、内海さんやグループのメンバーも、被爆死した子どもの父母たちの手記を朗読した。
仁保中は、東京の俳優グループ「夏の会」による原爆朗読劇に感銘を受けた教員の提案で、2021年から平和学習に朗読を取り入れている。(頼金育美)
(2024年7月6日朝刊掲載)