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米岩国基地にオスプレイ初配備 防衛省 15日に地元説明 岩国市、国の動向注視

 米海軍の輸送機オスプレイの米軍岩国基地への配備が明らかになったことを受け、地元の岩国市や山口県は12日、動向を注視し、国の正式な説明を待って対応を検討する姿勢を見せた。防衛省は15日に地元自治体に説明するとみられる。国内外で事故やトラブルが相次ぐ機種の配備に、近隣自治体からは懸念の声も上がった。

 「国からまだ説明がないのでコメントできない」。岩国市基地政策課の担当者はこう述べるにとどめた。防衛省の松本尚政務官らが15日、福田良彦市長と市役所で面会し、機種変更の説明をするという。

 山口県の村岡嗣政知事にも同日、県庁で説明をする見通し。県岩国基地対策室は「国から説明を受けた後、岩国市などと協議して対応を検討する」とした。広島県にも中国四国防衛局の職員が伝達する予定だ。

 一方、近隣自治体には頻発する事故を不安視する声が根強い。廿日市市総務課は「配備された場合の飛行経路や訓練場所、騒音や事故の危険性など市民への影響がどうなるのか確認して対応したい」。大竹市危機管理課も「事故の再発防止と安全対策に向けた最大限の取り組みを国を通じ米側に求めたい」とした。

 オスプレイは老朽化したC2輸送機の後継とみられる。木原稔防衛相はこの日の記者会見で「詳細は米側に確認中。準備でき次第、速やかに関係自治体に説明したい」と語った。

(2024年7月13日朝刊掲載)

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