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被爆ピアノ 鎮魂の調べ 広島市役所 慰霊碑前で職員が演奏

 被爆ピアノを使った慰霊演奏が16日、広島市役所の原爆死没公務員慰霊碑前であった。被爆80年となる来年までに市内全8区で被爆ピアノの演奏を目指している市民グループ「ひろしま被爆ピアノ友の会」と、市が開いた。

 爆心地から約1・5キロの舟入川口町(現中区)で被爆したピアノを、碑前のテント内に運び込んだ。昼休みに合わせ、市職員がメンデルスゾーンの「無言歌集」から「なぐさめ」など3曲を奏でると、市職員たち約100人が聞き入った。

 市民グループは1月に安佐南区にある慰霊碑前で演奏を始め、これまでに佐伯区と東区でも実施した。来年8月に平和記念公園(中区)で最後の演奏を予定している。代表の手島秀昭さん(81)=安佐南区=は「小さな平和運動だが、各地の慰霊碑を改めて思い返してもらうためにも地道に続けたい」と話している。(下高充生)

(2024年7月17日朝刊掲載)

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