岩国 オスプレイ年内配備 国が地元説明 機数明かさず
24年7月17日
防衛省と外務省は15日、米軍岩国基地(岩国市)に海軍の輸送機オスプレイが年内に配備される計画を岩国市や山口県などに伝えた。空母艦載機のC2輸送機からの機種更新で、米軍のオスプレイの岩国基地への配備は初めてとなる。機数については米軍の運用を理由に明らかにしなかった。艦載機の戦闘機の一部もステルス戦闘機F35Cに更新される。(川村奈菜、有岡英俊、野崎建一郎)
地元自治体は機体の安全性や運用について近く文書で国に照会し、回答を得て対応を協議。市民生活への影響を見極め、受け入れの可否を判断する方針でいる。空母の交代に合わせて実施される機種更新で、海軍のオスプレイとF35Cの国内配備は初となる。
松本尚防衛政務官たちが岩国市役所を訪れ、福田良彦市長と桑原敏幸議長たちに説明した。オスプレイについて、福田市長は昨年11月の鹿児島県・屋久島沖での空軍機の墜落事故を踏まえ、機体の安全性を質問。松本氏は「日米間の確認作業で前例のないレベルで技術情報に関するやりとりがなされ、安全性に問題はないと考えている」と理解を求めた。
艦載機のFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機の一部がF35Cと交代する。艦載機の機種更新と海兵隊の態勢見直しを合わせ、岩国基地の航空機の機数は若干減るとし、松本氏は「騒音は現在より広がらない」と説明した。
福田市長は、国からの回答を得た上で「総合的に判断したい」と述べた。市議会側は、市民の不安や負担に対する財政措置についての考えを尋ね、松本氏は「安心安全や地域振興に関する地元からの要望について市と緊密に調整し、誠意を持って対応したい」と答えた。
松本氏たちは山口県庁も訪問し、村岡嗣政知事や周防大島町の藤本浄孝町長、和木町の田中雅彦副町長たちと会談。村岡知事はF35Cの特徴やオスプレイの安全性について質問し、それぞれの配備時期や騒音予測などのデータを求めた。
オスプレイ
固定翼機とヘリコプターのような回転翼機の特徴を兼ね備える輸送機。主翼のプロペラの角度を変えて垂直離着陸やホバリングができる。米軍による開発段階から事故が相次ぎ、安全性が懸念されている。米軍は普天間飛行場(沖縄県)に海兵隊機、横田基地(東京都)に特殊作戦用の空軍機を配備している。陸上自衛隊の17機は米国から岩国基地で陸揚げされ、木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備されている。
(2024年7月17日朝刊掲載)
地元自治体は機体の安全性や運用について近く文書で国に照会し、回答を得て対応を協議。市民生活への影響を見極め、受け入れの可否を判断する方針でいる。空母の交代に合わせて実施される機種更新で、海軍のオスプレイとF35Cの国内配備は初となる。
松本尚防衛政務官たちが岩国市役所を訪れ、福田良彦市長と桑原敏幸議長たちに説明した。オスプレイについて、福田市長は昨年11月の鹿児島県・屋久島沖での空軍機の墜落事故を踏まえ、機体の安全性を質問。松本氏は「日米間の確認作業で前例のないレベルで技術情報に関するやりとりがなされ、安全性に問題はないと考えている」と理解を求めた。
艦載機のFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機の一部がF35Cと交代する。艦載機の機種更新と海兵隊の態勢見直しを合わせ、岩国基地の航空機の機数は若干減るとし、松本氏は「騒音は現在より広がらない」と説明した。
福田市長は、国からの回答を得た上で「総合的に判断したい」と述べた。市議会側は、市民の不安や負担に対する財政措置についての考えを尋ね、松本氏は「安心安全や地域振興に関する地元からの要望について市と緊密に調整し、誠意を持って対応したい」と答えた。
松本氏たちは山口県庁も訪問し、村岡嗣政知事や周防大島町の藤本浄孝町長、和木町の田中雅彦副町長たちと会談。村岡知事はF35Cの特徴やオスプレイの安全性について質問し、それぞれの配備時期や騒音予測などのデータを求めた。
オスプレイ
固定翼機とヘリコプターのような回転翼機の特徴を兼ね備える輸送機。主翼のプロペラの角度を変えて垂直離着陸やホバリングができる。米軍による開発段階から事故が相次ぎ、安全性が懸念されている。米軍は普天間飛行場(沖縄県)に海兵隊機、横田基地(東京都)に特殊作戦用の空軍機を配備している。陸上自衛隊の17機は米国から岩国基地で陸揚げされ、木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備されている。
(2024年7月17日朝刊掲載)