×

ニュース

「日米同盟の強化に力」 ルース次期米駐日大使 上院委で公聴会

 米国の次期駐日大使に指名されたジョン・ルース氏(54)は23日、上院外交委員会の公聴会で、日米同盟を「アジア外交の礎石」と位置付け、同盟強化に尽力すると証言した。オバマ大統領の有力後援者で、カリフォルニア州シリコンバレーの弁護士から転身するルース氏が公の場で証言したのは指名後初めて。

 今月中にも議会承認を受け、その後すぐに日本に赴任する見通しだ。

 ルース氏は「地球規模の課題に対応するため、日米のきずなを強化することにこの身をささげる」と述べ、経済危機や気候変動、アフガニスタン・パキスタン情勢や朝鮮半島問題を日米共通の問題として挙げた。

 日本の総選挙で野党の民主党が政権をとった場合について問われ「どのような政権ができても日米の親密な関係は継続する。日米同盟に根本的な変化はないと確信している」と語った。

 証言に先立ち、モンデール、フォーリー両元駐日大使がルース氏を推薦すると発言した。

 外交経験や日本での人脈がほとんどないため、日本政府内には不安視する向きもあるが、ブッシュ前大統領にしばしば直接電話したシーファー前大使を引き合いに「大統領と直接やりとりできる大使ならば頼もしい」(外務省幹部)と期待する声もある。

(共同通信配信、2009年7月24日朝刊掲載)

年別アーカイブ