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広島の平和公園と米パールハーバー 姉妹協定の問題点 冊子に 県被団協講師団が作成

 広島県被団協(佐久間邦彦理事長)の平和学習講師団は、広島市中区の平和記念公園と米ハワイ州のパールハーバー国立記念公園の姉妹公園協定に関する考えをまとめた冊子を作った。締結の経緯や現地視察の様子を紹介。「協定が抱える問題を多くの人たちと共有したい」としている。

 B5判カラー、47ページ。昨年6月に締結された協定を巡る、市や講師団などのこの1年間の動きを掲載している。講師団が今年1月に訪れたアリゾナ記念館や戦艦オクラホマ記念碑は写真付きで解説。「基地の中にある『戦争記念館』。平和記念公園とは真逆だ」と感想をつづっている。

 講師団の辻隆広さん(64)は「協定は市民や市議会に事前説明がなく、米国の意向に沿って進められた。和解という言葉を安易に使うのではなく、その意味を考えるきっかけにしてほしい」と主張する。500部作り、1冊500円で販売する。辻さん☎080(5622)1256。(野平慧一)

(2024年7月19日朝刊掲載)

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