平和への行動を93歳、後輩に託す 被爆者塚本さん 観音高で初証言
24年7月21日
観音高(広島市西区)で20日、前身の旧制広島二中2年のときに被爆した塚本昭さん(93)=府中町=の体験を聴く会が開かれた。初めて母校で証言した塚本さんは「核に関する世界情勢を情報収集し、生かす力をつけてほしい」と平和への行動を呼びかけた。
79年前、塚本さんは広島駅北側の東練兵場に草取りに動員され、被爆。爆心地から約2・5キロで、顔や右手にやけどを負った。「真っ白な光と同時に、背中をぶん殴られるような痛みを感じた」と猛烈な爆風、熱線を振り返った。
建物疎開に動員され、現在の平和記念公園(中区)西側の河岸に集合した1年生が全滅したことを振り返り、その地に立つ二中慰霊碑も紹介した。観音高2年杉本紗菜さん(16)は「原爆は遠い昔の話と感じていたが、先輩の話から実感が湧いてきた」と話していた。会は原爆の日の前の平和学習の一環で1~3年生約800人が参加した。 (水川恭輔)
(2024年7月21日朝刊掲載)
79年前、塚本さんは広島駅北側の東練兵場に草取りに動員され、被爆。爆心地から約2・5キロで、顔や右手にやけどを負った。「真っ白な光と同時に、背中をぶん殴られるような痛みを感じた」と猛烈な爆風、熱線を振り返った。
建物疎開に動員され、現在の平和記念公園(中区)西側の河岸に集合した1年生が全滅したことを振り返り、その地に立つ二中慰霊碑も紹介した。観音高2年杉本紗菜さん(16)は「原爆は遠い昔の話と感じていたが、先輩の話から実感が湧いてきた」と話していた。会は原爆の日の前の平和学習の一環で1~3年生約800人が参加した。 (水川恭輔)
(2024年7月21日朝刊掲載)