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伝馬船 大役前に「川上り」 中区の保存会 きょう管絃祭 安全祈願

 広島市中区の江波漕伝馬(こぎでんま)保存会が21日、江戸時代から続く伝統行事「川上り」で、市中心部の本川を上った。22日にある厳島神社(廿日市市)の管絃祭で御座船を引く大役に向けて、川沿いの神社で安全を祈願した。

 江波港で衣羽(えば)神社の宮司による祈願を受けた後、19~80歳の32人が伝馬船1隻に乗り込み、本川上流へ。舟歌を口ずさみながら、こぎ進め、住吉神社や空鞘稲生(そらさやいなお)神社に参拝した。元安川にも入り、原爆ドーム前で黙とうした。

 管絃祭の前日に、本川沿いの問屋をあいさつで訪れたのが始まりという。初めてこぎ手を務める中区の会社員赤井俊侑(しゅんすけ)さん(31)は「父や祖父もこぎ手で憧れていた。日差しが強い中、こぐのは想像以上にきついけど、明日の管絃祭で鳥居をくぐるのに向けて頑張る」と笑顔を見せた。(頼金育美)

(2024年7月22日朝刊掲載)

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