県立広島商高の原爆犠牲者悼む 遺族や在校生50人
24年7月22日
広島市中区の県立広島商業高で21日、前身の広島商業学校の原爆犠牲者慰霊祭が営まれた。遺族や在校生たち約50人が参列。建物疎開の作業に動員されるなどして被爆死した生徒や教職員計137人を悼んだ。
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参列者は校内の慰霊碑の前で黙とうし、1人ずつ花を手向けた。同窓会の島本章生会長(60)は「先輩の命と引き換えにもたらされている平和を、後世に継承しないといけない」とあいさつ。生徒会副会長の3年井上快斗さん(17)は「県外の若者に原爆について伝え、平和な世界を実現させる使命、責任がある」と誓った。
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遺族の中尾俊男さん(84)=西区=は当時4年生だった兄を亡くした。「両親が市内を捜し回ったが遺骨が見つからなかった。悲惨な過去を絶対に無駄にしてはいけない」と訴えた。
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(2024年7月22日朝刊掲載)