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核抑止力強化の日米合意 林氏「有意義だった」

 林芳正官房長官は29日の記者会見で、米国が核兵器を含む戦力で日本防衛に関与する「拡大抑止」の強化に合意した28日の日米閣僚会合について「閣僚が共通の理解を深め、日米間の連携がいっそう緊密になっていると示された。有意義だった」との評価を述べた。

 林氏は、日本に対する核兵器の脅威へ対応するには「米国の提供する核を含む拡大抑止が不可欠」と指摘。「日米両国は、核を含むあらゆる能力による米国の拡大抑止の強化、継続の重要性を確認した」と強調した。

 会合は実務者協議を閣僚級に格上げして初めて開いた。政府は核兵器への依存を強めており、岸田文雄首相の唱える核廃絶との矛盾を指摘する声がある。林氏は「国の安全保障の確保と同時に、核なき世界という理想に近づけるべく取り組むことは矛盾しない」との考えを示した。(宮野史康)

(2024年7月30日朝刊掲載)

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